オルタナ

ライブと映画

GOATBED"THE DANCE NOT SYNDROME"4.24@名古屋ell.size

昨日の大阪に引き続き名古屋にも行って参りましたのでこちらの感想も残しておきます。

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今ツアーは最初の公演が番外編ということで、生ドラムを入れての特別ステージだったのですが、何のいたずらか急遽名古屋もその編成に。その時の評判がそれなりにそれなりだったので半分楽しみ半分怖い気持ちでドキドキしながら会場へ向かったのですが、結果から言うと噛めば噛むほど苦味が深まっていくような大変味わい深いドラミングでした。でも前評判から想像していたよりは存外きちんと収まっていたので、(気持ちの)備えあれば憂いなしだな、と今回の一件はポジティブに捉えることにしました。

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キャパ150という手狭なライブハウスだったうえ、整理番号もそこそこだったのでわりと良い位置で見ることが出来ました。序盤の数曲はゴートファンお家芸の棒立ちを会場中で繰り広げていました。しかしドッツダッシュやジョニーライドが始まった辺りから徐々にボルテージが上がっていき、石井さんもジョニーライドの途中会場をちらっと見てニヤリとしていたり、途中のMCにて「ライブって会場によって(出来の)バラつきがありますけど今日は良いライブですよ」とのお褒めの言葉を頂けたりしたのでついに踊れない症候群完治なのでは?!と思ったけど、それは石井さんのみぞ知るといったところかな。
最初の数曲は打ち込みで途中からドラム入りになったんだけどその後のMCで、「皆さんってずっと続けてた何かを辞めてまた再開したことってあります?今日来てもらったkyoさんは15年振りにドラムを叩いてるんですよ。15年ってすごくないですか?皆さんそんなの無いでしょ?15年っていうと…そろばんとかかな。無いでしょ?…とにかく何のご縁かゴートベッドのために15年振りに叩いてくれてるんです。」や「俺って友達が少ないからあっちから話しかけられない限りつるんだりとかあんまりしないんですよね。」「(だから…)」など行間を読むタイプのお話を披露して下さいました。あとは「ゴートって途中休止みたいな時もあったけど基本的に10年間ずっと活動し続けてるんですよ。10年間動員を減らしもせず増やしもせずに(笑)すごいでしょ?君たち何で俺がこのバンド続けてるか分かる?(会場:シーン)…分からないよね。まあそれなりに意味があって…。」みたいな少し意味深なことも言ってました。

セトリも昨日とはちょっと変わっていて、ying&yangやバイフェロ、ドリーモンドリーマーが聴けて嬉しかった。本編で演ったロデオロギーをアンコールでもやって計2回聴けたんだけど、どっちも大変盛り上がってました。ドッツダッシュにしろジョニーライドにしろロデオロギーにしろシンセスピアンズの曲たちは都会のネオンを集めて粉末状にしたものがギラギラとまぶされているようなイメージで、そういう曲をライブで目の前で聴くと圧倒的なトーキョー感に否応無しにうきうきワクワクしてしまう。深呼吸したら肺の奥までラメで溢れ返っちゃいそうなあの空気はライブ会場でしか吸えないなぁと感じます。
何のくだりかは忘れてしまったけど、MC中一瞬シーンってなった時に石井さんが突如空を裂くように「ブッ」って吹き出して、会場もそれを聞いて\ドッ/てなって更に裏でスタッフさんも爆笑してて思わず違法ほっこりをキメてしまった場面がありました。違法ほっこりといえばこの日石井さんから直々に、「アンコールの時にアンコールって叫ばないで下さいね、名前呼ぶのもだめ。アンコールって呼ぶやつは素人だから。」とのお達しがあり、ほっこり禁止令の他に二つの禁止条例が追加されたことをこの場で報告しておきます。

あと個人的にグッときたのは石井さんが床に置いてあるペットボトルの水を飲む時に瞬間的に見せたヤンキー座り。ライブの数日前にスケスケセーラー服 on 仮面というあまりに衝撃的な衣装で歌い踊る最高のPVが公開され、今自分の目の前で歌っているこの麗しい男性とあのPVの変態は本当に同じ人なのだろうか、と疑りの目を向けながらライブを見てたんだけど、そのプロのヤンキー座りを見せつけられてからはもう同一人物だと認めざるを得なくなりました。あんなにスタイリッシュなヤンキー座りを目の前で見る機会はこれからもなかなか無いと思う。


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ツアータイトルのおかげかいつもより踊りやすい雰囲気があって、個人的にはよく楽しめた2日間でした。他のお客さんも少なくとも分度器でいう80°から100°くらいまでは意識して揺れてたんじゃ無いでしょうか。まあ正直棒立ちでも踊りまくりでも(周りに迷惑掛けない程度に)好きなように楽しんだ者勝ちだとは思いますが。

 

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